チェコ Czech Republic



 ドイツから車でチェコに入った。
以前チェコスロバキア時代に訪れたことがあったが、1993年にチェコとスロバキアに分離して二つの国になって以来の訪問である。

Czech Praha R7_0016 Czech Praha R7_0039 Czech Praha R7_0045

スロバキアの方はあまり治安が良くないようなので、チェコだけにした。
 夕方プラハに到着したので,早速ホテルを探さなければならなかった。
市内のホテルは料金が高いので郊外に向かうと、家がまばらになり宿は無いのではないかと不安に思い始めたとき、道沿いに小さな二階建てのホテルを見つけほっとした。
早速、部屋を取った。一階はレストランで二階が客室になっているが、一階の天井が高いので二階フロアーは日
本の感覚では三階以上の高さだ。

 ホテルの主人に、駐車場が見当たらないので聞くと、少し離れた道路脇の空き地に置くようにいわれた。
そして「盗難予防に荷物を全部部屋に運んで下さい。」と言われた。
大きなトランク二つに、撮影機材など相当の量になるのを見た主人は荷物を持ち、高い階段を上がり汗びっしょりで手伝ってくれた。
 部屋は15畳程の淡いグリーン色で綺麗な室内だった。窓から駐車した車が見えて少し安心した。
シャワーで汗を流してからレストランに降りた。
8時近かったが客は、私と妻の二人だけだった。

先ほどの主人が、にこにこして注文を取りに来た。
いろいろと料理のメニューを示したが、味がわからないので 無難のシュニッツエル(牛肉のカツ)を注文した。
チェコはビルスナービールが有名でもあるし、大汗をかいた後なので、実に美味かった。

「客は我々だけですか」と主人に尋ねると 「そうです」との返事だった。 ホテルは彼と奥さんだけで経営している様だ
「荷物を運んでくれたお礼に、一緒にビールを飲もう」と誘うと、喜んで席に着いた。
私は 
「チェコは、バイクや兵器など工業製品が世界的に有名だったね。」とほめると
彼は
「共産圏になって、すっかりダメになったけれど、1989年以後自由で民主化されたから、これからは日本のように立派な製品を作り世界に輸出していくよ。」と上機嫌になりジョッキを重ねた。
すると調理場の方から、奥さんが大きな声で彼を呼んだ。
時計を見ると10時を過ぎていた。
彼が奥さんに怒られているのを後にして,我々は部屋に戻った。