ポルトガル Portugal


リスボン空港の出口ロビーに出て、レンタカー オフイスを探そうとすると、痩せて小柄の男が近ずいてきた。
タクシーの客引きだ。
この客引きの類は、危険な事が多いので
「レンタカーにするから必要はない」と断ったがしつっこい。
「君が運転手か?」と聞くと、そうだと答えた。
彼が云うには、「レンタカーは高い。レンタカーの2/3で良い」と云う。

てあります。
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改めて顔を見たら、正直そうな顔をしていたし、何より私が一人旅だったので、何とかなるだろうとも考えた。
市内のほどほどのホテルに案内してもらった。
早速運転手のアルド君が、
「五日間滞在するなら自分の車を使ってくれれば、レンタカーの半値にする」と云った。
ガイドも兼ねてこれは良いと思った私は、OKした。

翌朝7時半にホテルのロビーに、アルドは待っていた。
直ぐに気ずいたのは、英語は自分の車に客を勧誘するまでで、他の事は全く通じない。
悪戦苦闘しながら、無事撮影も済んだ最後の日、アルドは
「自分の家で夕飯を食べていかないか」
といってくれた。
不思議なもので、五日間も一緒に過ごすと、相手の云っている事がある程度分かってくるものだ。
奥さんの手料理と云う事で、興味もあったし、行ってみることにした。

彼の家は、古い石造りの一階で、広くはなかったが良く整理されていた。
紹介された奥さんを見ると、痩せこけて前歯が二本なく貧相な顔立ちで、母親ではないかと思うほど老けていた。
しかし愛想が良く、簡単な料理をご馳走になったが、何を食べたか覚えていない。

土産を用意したと云って、スイカを持ってきた。
これが日本では見たこともない大きさで、直径50センチ位あっただろう。
撮影機材もあるし、「持てないから、いらない」と断ったが、アルド君は
「自分が持ってやる」と云って車に積んでしまった。

別れを告げ、やっと重く大きなスイカを持ってパリ行きの航空機に乗った。
座席の下に置き。足で挟んでいた。
ジェット機が離陸して急角度で上昇すると、スイカが通路に転がりだし、一番後のスチュワデスの所まで転が
って行った。
水平飛行になったので、スイカを取りに行ったら、半分に割れ筋が入っていたので、一部分切り取って厨房で
食べたが甘くおいしかった。ほとんどをスチュワデス嬢にあげた。
皆で食べていたのか、飲み物のサービスが妙に遅かったことを覚えている。

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