バンフ国立公園　Ｂａｎf N.P.

３メートルほどの距離でカナダ熊と対面した。
それは、８月のバンフはバカンス客でホテルが満室になり、１時間くらいかけて町中から郊外のホテル、モテルまで当たったが部屋が取れなかった。

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バンフ　氷結した湖畔夕景

欧米では町の入口に、清潔で綺麗なキャンプ場がある。
そこには肉や野菜、パンなどの他、キャンプ用品から文房具、ホットドッグ、ハンバーガー、タコス、飲み物などの店がある。
瀟洒なレストランが併設され、夕暮れになると、町からドレスアップした男女が食事に出かけてくるのは、日本のキャンプ場とは大分違う。

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バンフ　氷結した湖畔夕景

レイクルイーズ湖畔のイルミネーション

キャンプをするしかないと思い、キャンプ場の入口で、使用料を支払ったが、日本の五分の一ほどの金額だ。
場内の売店でキャンプ用具一式と食料品を購入した。　　広い敷地内はほぼ満員の状態だった。
テントを張りトイレとシャワールームを見に行ったが清潔で申し分なかった。

早速購入したガスコンロですき焼きをしてワイン、ビールで妻と大いに盛り上がった。　ビール、ワインを売店で再度購入して多少飲みすぎた感で、跡かたずけをしたが段ボール箱に入れた食料を車に入れるつもりが、ランチテーブルの上に置いたままテントに入り爆睡した。

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４時ごろガサガサ物音がするのでテントから外をのぞくと、直ぐ前のランチテーブルに２メートルほどの熊がた立ち上がって段ボール箱の中をかき回していた。
驚愕した私は、料理に買った小さな包丁を持ち、テントの中の妻に危害が及ぶのを避けるため、外に飛び出した。

「こら！向こうへ行け！」と怒鳴った。
ただ朝早く皆は寝ているので大声は出せなかった。
すると熊はゆっくりとテーブルから離れこちらを振り返りながら森に入って行った。
私は冷汗がどっと出た。　
キャンプ場入口に「熊に注意！食料は外に置かないように！」と注意書きがあったのは知っていたが酔っぱらって、つい車に仕舞うのを忘れたのだ。
箱に入れておいた昨日購入した、果物、パン、肉や野菜、菓子、バター、砂糖など全て綺麗に無くなっていた。

ソース、バターなど蓋を開け布で拭取った様にっていて、熊を見なければ誰かが持ち去ったとしか思えないほど何も残っていなかった。
可笑しかったのは、日本から持参した梅干と醤油には、まったく触れていなかった。
梅干しはビニール袋入れていたし、醤油は小瓶に入っていたのだが、ソースの様にを開蓋を開けて無いし、ビニール袋も破られていないで、段ボール箱に残っていた。
後日ロッキー山中で森林警備隊員にあった時に、この話をしたら
「君は大変危険なことをした。たまたま食料を食べつくして満腹だったのだろう。空腹だったら君は襲われ、命を落としたろう。
我々は用心のため拳銃を持っている。」
と真剣な顔で腰の拳銃を指差した。　　私は改めて背筋が寒くなった。